2015年1月12日月曜日

[3] 結果と原因、その必須的関連性

この宇宙にあるもの全ての現象について、「なぜこうなったのか?」を説明する為に使われるモデルが「カルマの法則」です。

ここにあるもの全ては「結果」です。今あなたがその体を持って座ってこの本を読んでいるということも、何かしらの結果です。この本は、印刷・製本の結果です。椅子や家屋も結果として椅子や家屋になり、全ての生き物の体も結果です。私の家族が私の家族として存在したのも何かの結果です。この国のあり方も、この地球が青い色をして回っていることも、銀河系も、ビッグバンも、全ては結果として存在しています。言い換えれば、結果が宇宙全体を構成しており、また、この宇宙自体が結果だと言うことも出来ます。

結果には、必ず原因があります。原因の無い結果というものは、存在し得ません。当たり前のことですが、それゆえに「結果には必ず原因がある」と常にはっきり理解する必要があります。

原因と結果の間には関連性があります。手を叩けば音が出ます。特別な仕掛けをしていない限り、手を叩いて鳩が出ることはありません。人生の経験によってである程度の原因と結果の関係を学ぶことが出来ます。どんな分野であっても、科学者は実験を重ねることより、「こういった要因が揃えば、必ずこのような結果が生まれる」といった普遍性を見出し、それが科学的発見とされるのです。私達人間はこうして、原因と結果の関連性について、ある程度の知識を有しています。

しかしそれは、ほんの少しのある程度であって、全てについての知識からは程遠いものです。明日の天気を正確に知ることはもちろん、1時間後の配偶者の機嫌、5分後に自分の心臓がまだ動いているかどうかについても、100%知るすべを私達は持っていません。
これまでの議論をまとめると以下のようになります。

·         ここに在るもの全ては結果である。
·         結果には必ず原因がある。
·         原因と結果には必須的関連がある。
·         私達はその関連について全てを知ることは出来ない。

これらは理解するべきことであって、「信じるかどうか」ということではありません。1+1=2が理解の対象であって、信仰の対象では無いのと同じことです。足し算を正確に理解出来て初めて、引き算や掛け算の理解に繋がるように、これらの当たり前のことも、きちんと理解され、常に認識されている必要があります。