ブランマチャーリャ・アーシュラマ(学生期)とは
人生の最初の約25年間は、立派な家庭人となるための準備期間です。
伝統的には、8歳~12歳くらいにヴェーダの勉強を始める儀式を行い、
ヴェーダを教える先生の家(グルクラ)に送られ、
住み込みで家事や牛の世話を手伝いながら約12年間かけて、
ヴェーダの暗唱とヴェーダに関する6つの教科(シャダンガ)を勉強します。
ヴェーダの伝統を守りながら生きる基礎を作る時期
自分の生まれた家系には、それに属するヴェーダの部分があり、
それを絶やさない為にヴェーダの勉強をするのです。
暗唱できるまで記憶したヴェーダは、その後家庭人になってから必要になる
日常/非日常の儀式を行う為に必要になります。
ブランマチャーリア・アーシュラマにおいての義務は主に、
朝早く起きて、先生の世話と勉強に専念することです。
12年間の先生の家での生活を終えたら、学生は地域の王様を訪ねます。
学問を推奨するのも王様の役目なのです。
ゆえに、学生が王宮に来ててヴェーダを暗唱を披露出来たなら、、
褒美として金品を与える、というシステムがあります。
現在のインドでも、僅かながら、そのようなシステムが残っています。
そのお金を先生のところに持って帰って、12年間のお礼として奉納します。
ヴェーダの伝統を生きる為の結婚
実家に帰ってからはブラブラせずにすぐ結婚して、
次のステージ、グラハスタ・アーシュラマ(家庭人としての生き方)に
速やかに移行することが望まれます。
タイッティリーヤ・ウパニシャッドでは、
ブランマチャーリア・アーシュラマを終えた学生への教えの部分があります。
वेदमनूच्याचार्योऽन्तेवासिनमनुशास्ति ।
ヴェーダを教えた後、先生が、住み込みの生徒に対して教えます。
सत्यं वद ।
真実を話しなさい。
धर्मं चर ।
ダルマ(正しい生き方)を生きなさい。
स्वाध्यायान् मा प्रमदः ।
ヴェーダの学習を続けなさい。
आचार्याय प्रियं धनमाहृत्य प्रजातन्तुं मा व्यवच्छेत्सीः ।
先生が喜ぶ財を収めた後、子孫を絶やしてはいけません。(結婚しなさい。)
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